絵本の作り方(後編)
こんにちは!YOMO運営事務局です。
前回は、絵本をつくるまでの流れを紹介しましたが、今回はストーリーの作り方を紹介したいと思います。
ストーリーを考えるときに、ぱっとアイデアが浮かぶときと、考えても出てこないときはありませんか。出てこないときは、周りを見渡してみれば、意外な発見があるかもしれません。
では、どんな方法があるのでしょうか。
▼アイデア
ヒントは、日常生活にあります。小さいことや気になったことはどんどんメモしていきましょう。
メモ帳、または携帯電話のメモでも良いので、習慣にするくせをつけることで、アイデアの引き出しが増えていきます。
思い出を振り返って、自身の経験から探したり、家族を主人公にしたり、空を飛びたい、何かに変身したいといった願望からストーリーを考えてみるのも良いでしょう。
また言葉や音、ストーリーの繰り返しや、乗り物、生き物、科学を題材にしたものから、自分だけのオリジナルキャラクターが出てくるファンタジーの世界に発想をとばしても面白いかもしれません。
▼起承転結
絵本におけるストーリーづくりのコツは、起承転結が効果的です。多くの絵本がこの手法を取り入れているのは、ページ数に限りがあるので、ストーリーがまとめやすいためです。
お手本となるのは「昔話」です。起承転結の構成が多く、「法則」を学ぶことができます。
・「起」・・・始まり。設定や登場人物の紹介など。
・「承」・・・「転」につなげるページ。盛り上がりのきっかけをつくる。
・「転」・・・ストーリーのヤマ場。一番盛り上がる場面。
・「結」・・・オチ。ストーリーをつくる際、「結」の締めが一番難しいとされている。
「結」の場面の締めは、長くするより短めにした方が、読者に満足感や達成感を与えやすいです。人によっては「結」から考えて、ストーリーを逆算してつくっていく方法もあるかもしれません。
▼メリハリをつける
ストーリーの内容が大体決まったら、単調にならないように、構図を工夫してみましょう。
背景だけの絵を、途中ではさんだり、盛り上がる場面で、2ページを使って見開きの絵にしたりと変化を加えると、ストーリーに引き込みやすくなるでしょう。
また、小さい絵から大きい絵、主人公の視点を上から下、寄ったり、引いたりと、読者が次のページをめくりたくなるようなアイデアを考えてみましょう。
▼まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回紹介したのは、ほんの一例です。人によって考え方や作り方は様々です。
同じような題材でも、違うアプローチからストーリーを考えてみたり、構図を工夫すれば、個性豊かな作品が生まれてきます。
自身の描きたいイメージで描くことも大切ですが、一度、読者側として見返してみると、よりいい作品がつくれるかもしれません。
これから絵本の製作を考えている方がいましたら、ストーリーづくりのコツを探すための参考にしていただければ幸いです。
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参考図書
・つるみ ゆき 『プロの現場から学ぶ!絵本つくりかた』 技術評論社 2013
・成美堂出版編集部 『絵本をつくりたい!』 成美堂出版 2008